出血があっても痛みはありません
投稿日:2021年2月2日
カテゴリ:院長ブログ
痛みは歯科治療の本質ではありません
多くの患者さんが、痛みがあるから、歯科医院にかかると思いますが、実は、「痛み」は歯科治療の本質ではありません。
歯科治療は、「咬合力(咬む力)」と「細菌感染(汚れ)」とコントロールすることにより、歯と口腔内の健康を保つために行います。根管治療は、この二つのうちの「細菌感染」のコントロールのために行います。
そのため、「痛み」を取るために根管治療を行うのではなく、「細菌感染」を取り除くために行うのです。
痛みを伴わない細菌感染なんて、ざらにあります。痛みにとらわれないでください。
根管からの出血・・・ 痛みはありません
ある患者さん。根管治療済みの左上の奥歯の詰め物が外れ、来院されました。
内部には虫歯もあり、細菌感染が疑われます。
虫歯を取り除いたところの写真です。左上に黒い部分がありますが、この根管に細菌感染が疑われます。この部分に、ニッケルチタンファイルを挿入すると・・・
内部からは、ドス黒いものと、大量の出血が起こりました。
これだけ、大量の出血がありながら、全く痛みはありませんでした。
このケースからわかります通り、これだけの出血が起きるケースでも、全く痛みがないケースはありますし、逆にこのようなケースの方が多いのです。
根管治療の本質は、「痛みの除去」ではありません。痛みに注力しすぎると、大変なことになります。
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