外科的歯内療法(意図的再植術・歯根端切除)|歯内療法(根管治療)ウィキペディア

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外科的歯内療法(意図的再植術・歯根端切除)

通常の根管治療で改善が出来ない場合は「外科的歯内療法」を実施

外科的歯内療法とは、通常の根管治療では改善が見込めない歯根の先の病気や、根にひびなどの破折が生じた際に、外科的なアプローチによって症状の改善を図る治療法です。歯根端切除術や意図的再植術をはじめ、いくつかの術式が存在します。外科的な処置となるので負担は大きくなりますが、通常は抜歯となる症例であっても、天然歯を保存できる可能性があります。

歯根端切除術

歯根端切除術外科的歯内療法の代表的な術式の一つが歯根端切除術です。通常の根管治療では改善が見込めない歯根尖端部の病巣の除去と感染歯質を切除する方法です。

麻酔を行った後に、歯肉を開き顎の骨を削って、病巣を摘出します。その後、感染した歯根尖端部を切除して症状の改善を図ります。

歯根端切除術が必要なケース

  • 通常の根管治療では、治療が出来ない歯根先端部分に膿が溜まる症状
  • 複雑な形状の根管であったり、歯根が大きく湾曲していて適切な処置が困難な場合
  • 根管治療を行う際に、土台の除去が適切に行えず破折などの可能性が高い場合
  • 歯の尖端部分(ひび、割れなど)が破折した場合

歯根端切除術の流れ

病巣の除去

治療する患部の根の形状や病巣のサイズを、診断・検査によって確認をします。麻酔処置後、歯肉を開き病巣を丁寧に摘出します。

歯根の先端を切除

感染した歯根の尖端部分をゆっくりと切除します。周辺組織に残っている細菌感染部位を除去した後に、歯科用セメントで根管を封鎖します。

骨の再生を待つ

歯肉を綺麗に縫合し、治療完了です。切除した骨が再生されるまで定期検診にて、経過を観察します。およ3ヶ月程で骨の再生が完了します。

歯根端切除術の成功率

さまざまな報告があるため、一概に言うことはできませんが、一般的には70%~90%なのではないでしょうか。しかし、これらの数字に、あまり意味はないと考えています。

なぜなら、誰が行ったのか?どのような環境下で治療したのか?どのような材料を使用したのか?などの術者側の要因、根の先の炎症の大きさは?年齢は?体調は?歯周組織の状態は?などの患者さん側の要因、さらに、治療後どの程度経過すれば成功と言えるのか?など、成功率に影響を及ぼす要素があまりにも多いためです。

しかし、これだけは言えます。それは「あなたの治療がうまくいけば成功率は100%、うまくいかなければ0%」と言うことです。治療が100%になるように最大限の努力が必要なのです。

歯根端切除術だけでは改善が行えない症例には「抜歯」となる場合も

上記にも示した通り、歯根端切除術の目的は「根の先にこびり付いた細菌の除去」です。そのため、この部分だけ取り除いてもそのほかの部分に細菌が残っていたり、トラブルの原因が他にあったりすると根本的な解決はできません。具体的には、

などが挙げられます。このような場合には「抜歯」を検討することになります。

意図的再植術

意図的再植術とは、歯根端切除術を口の中で行えない場合、一度歯を抜いて口の外側で歯根端切除術を行い、もう一度元の場所に歯を戻すと言う治療法です。そのため、意図的再植術は一般的に「意図的再植術+歯根端切除術」と考えていただきたいです。

意図的再植術が必要なケース

  • 第二大臼歯(7番目の歯)・第三大臼歯(親知らず・8番目の歯)
    これらの歯は口腔内で歯根端切除術を行うには、位置が奥過ぎて困難ですので意図的再植術を併用して歯根端切除術を行います。
  • お口が小さく通常の歯根端切除術が困難な場合
    このようなケースも、意図的再植術を実施して問題を解決します。
  • 根の先が神経や血管に近い場合
    処置する歯の根の先が神経や血管に近い場合に、口の中で歯根端切除術を行うと、これらの大切な組織を傷つけてしまう可能性があるため、意図的再植術を行います。

歯根分割抜去法(トライセクション・ヘミセクション)

根が多くあるの歯「複根歯(主に大臼歯/6・7・8番目の歯)」に、歯根端切除術でも解決できない感染がある場合に、いくつかある歯根のうち、ひとつのみを取り除く処置があります。これを、二本の歯根がある場合(主に下顎大臼歯)にヘミセクション、三本ある場合(主に上顎大臼歯)にトライセクションと呼びます。

最終手段の外科処置「抜歯」

上記の外科的なアプローチでも感染を取り除けない場合には、その感染を歯ごと取り除く「抜歯」で問題を解決します。

外科的歯内療法による症状改善をご希望の方へ

MOMO DENTAL CLINIC

MOMO DENTAL CLINICでは、このように通常の根管治療では改善が困難な症例に対しても、外科的な処置を施す事によって、可能な限り歯の残存に努めております。症状や口腔内の状況によって成功率は変動しますが、患者さま一人ひとりに適切な処置をご提案致します。岡山で外科的歯内療法が必要な症状の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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