感染した歯は軟化する

朽木のように軟化した象牙質

詰め物の下に虫歯が見つかった50歳代男性の患者さん。

金属製の詰め物を除去し、その下の状況をマイクロスコープで確認すると・・

朽木のように、ボソボソの状態。細菌感染してしまった象牙質は、こんなにも軟化してしまうのです。このような感染した歯質を「軟化象牙質」と呼びます。

軟化象牙質の除去はとても難しい

この感染し、軟化した部分を

マイクロスコープを用いて、拡大して取り除いていきます。

実は、この虫歯を除去する治療。とても難しいのです。虫歯のことを横文字で「カリエス」と呼ぶのですが、実力のある歯科医師が、口を揃えて

「カリエスの除去は難しい」

と言います。それほど、難しいのです。肉眼での治療など考えられません。

「軟化象牙質」は細菌の塊です。そのため、カリエスの取り残しは、根管治療の失敗に直結します。歯の内部である「根管系」の処置の前に、きちんと虫歯の部分を取り除くことが、根管治療を成功させるために、とても大切です。